パート1: 植林から木材になるまで

① 植付(うえつけ)

林地の雑草やかん木などを整理し、苗木の植付をしやすいようにしてから、苗畑で大切に育てたスギやヒノキ等の苗木を、1ヘクタール当たり3,000~5,000本程度植えていきます。

② 下刈(したがり)

植付した苗木は小さく、放っておくと成長の早い雑草やかん木に負けて枯れてしまうので、5~6年間は、それらを刈り払う作業を行ないます。5~6年後には2m以上に成長しますが、こうなればもう安心です。

③ 間伐(かんばつ)

植付けた木を成長にあった混みぐあいに調節するために、その間引きを行なう作業です。これを行なわないと、『もやし』のような細い立木になり、将来の価値も下がってしまいます。

④ 枝打ち(えだうち)

フシのない上質な木材をつくるため、造林木がある程度の大きさになったときに下枝を切り落とすことを、枝打ちといいます。スギやヒノキなどは良質な木材を作るため、さかんに枝打ちが行なわれています。

パート2: 木材から住宅製品になるまで

算出された木材(杉・桧など)は、優れた加工技術により磨きをかけられた「熊野材」のブランド商品として、全国各地に出荷されています。

優れた加工技術

生産される「熊野材」の品質の良さを生かし、コンピューター制御による新しい優れた加工技術を加え、精度の高い製品が出荷されています。また工場が近代化、コンピュータ化されるにつれ、職場には若い人々の参加も見られるようになりました。

日本風土に最適の木造住宅

日本には、日本風土にあった木材や加工技術が育まれてきました。コンクリートや鉄骨の建物が量産される中でも、木造住宅の良さを、今一度見直していきたいものです。